わたしかしわしみん

柏市議会、柏市政の観察記録

R4①代表質問市民サイドネット(柏市立病院、布施南データセンター)

市民サイドネットの代表質問、松本センセのご質問です。

まずですね、松本センセ、第三問まで時間を使って、論点を掘り下げております。やはり見ている方としても、こうしてきちんと更問があるほうが理解が深まりますし、センセの重点的な問題意識がどこにあるのか、柏市側の考え方などがよくわかります。

なので、取り上げるポイントは、第三問まで議論のあった、①市立柏病院の建て替えと、②布施南データセンターについてです。

 

①市立柏病院の建て替えについて

(以下、センセや柏市側の要旨を記載、カッコ内でワタシの感想を記載)

 

松本センセの第1問、まず、市立病院の建替えについて、基本計画策定の進め方とプロセスの公開方法をお示しくださいと。そのうえで、他の自治体の病院建て替えの類似例(荒尾市民病院)をご紹介。荒尾市民病院はすったもんだあって移転でなく、現地建て替えすることになったんだけど、隣接する土地を購入することで、病院サービスを縮小することなく建て替えできましたと。また、建て替えの財政シナリオについても様々なシミュレーションしていますと。柏市民病院も、隣接する土地を購入した方がサービスの継続、また費用面でも安くなるんじゃないですかと。工事を進めるにあたり、何を基準に市として意思決定していくんでしょうかと。

(現状案?はローリング方式の建て替え、病院建屋をいくつかのパートにわけて、順次工事を進めていく方法が模索されているような雰囲気ですね。もちろん、使える施設が限定されるので、工事の間、病院における医療サービスの提供が縮小されてしまうデメリットがあります。隣接地を購入すれば、そこを上手く使うことで、事実上サービス提供を縮小せずに工事ができる可能性があるんですかね。いずれにせよ、センセが仰ってるのは様々なやり方をきちんと比較検討してくださいよと、そういうことですね。)

(センセが求めていることは至極まっとうなのですが、穿った見方をすると、そういうことをいちいち議会で問い質さないと、柏市はテキトーにやってしまうってことなんでしょうか。。。)

 

これに対する市長答弁、ポイントは以下です。

・来年度策定する基本計画は、詳細な医療機能や建物配置、必要な支出等を定める他、建て替え後の事業収支計画、建物規模や建物場所等について検討を行ない、計画に盛り込む予定

・市立柏病院は地域の二次病院としての性質、新型コロナウイルス感染症対策対応における公立病院の役割なども踏まえながら、新病院の基本方針を定めていく。

・新年度6月ごろまでを目安に事業者を選定し、基本計画の策定に着手していく。

・基本計画策定の過程においては、広報やホームページなどによる情報発信のほか、パブリックコメントの活用などについても検討していく。

これに加えて保健福祉部理事が様々お答えですが、ざっくりまとめると、センセご指摘のように、工事の方式や収支計画などについては、複数シナリオでのシュミレーション、また様々な発注発注方式の検討など、基本計画策定の中で検討していくとお答え。

 

松本センセの第2問、今後、他の自治体病院と比較検討することになると思いますが、どの自治体の病院と検討するのでしょうかと追及。参考にならない例をみても仕方ないし、平均値とったりしても意味ないよと。加えて、最近の事例みてると新しい病院でも待合スペースが狭隘で混雑する例が多いので、十分工夫してくださいよとご指摘。また、今後計画の策定についてコンサル会社に発注すると思いますが、発注内容はどんなもんじゃいとご質問。

 

これに対して保健福祉部理事、今現在具体的に、比較対象として想定している特定の病院はないですと。コンサルに委託して、いろいろ教えてもらう予定ですと。あと、待合室の面積については、検討していきますと。

(コンサルへの発注内容については、ごちゃごちゃごまかして直接に答弁なされていません。まあ、発注内容も現時点で白紙ってことですかね。)

 

これを受けてセンセ、よくよく検討してくださいと念押しして、この件に関するやり取り終わりです。

(コンサルってーのがなんともですよね。真偽は不明ですが、パ●ナが自治体を食い物にしてるってー話はよく聞きますが。事業者の選定はきっちり基準を定めて、市民のことを考えて提案をしてくれるコンサルを選定してほしいですね。。。)

 

②布施南地区のデータセンター建設

本件については、ワタシ何度となく取り上げております。で、今回も柏市側の答弁は過去答弁と大差ない印象だったので、その点は残念ですが。松本センセがかなり強い口調で、柏市を追求しておりましたので、先生の問いを中心に抜粋。

(ちなみに松本センセは本件について前回の定例会でも追及されています。その時の記事は→市民サイド・ネット松本センセ(太田市長政治姿勢、布施地区データセンター、12/10日) - わたしかしわしみん (hatenablog.com)

 

第1問、都市部では本件の地区計画を定めるにあたり、千葉市流山市の事例を参考にして31mの高さ制限を決めたとのことだったので、前議会で千葉市の事例を紹介したけど、住宅地側の高さ制限は事実上20mであることを示したと。他の自治体事例の優れた点を学ばず、31mの部分だけ切り出して反映したく柏市の「都市部の調査能力に疑問を抱かざるを得ません」(発言ママ)

(参考にしたと言っている事例を全然参考にできていないので、能力がないか、悪意があるか、どっちかジャネーノと。)

センセ、今回は流山の事例をご紹介。詳細は省略しますが、これも住民目線に立った工夫がなされていることに触れています。

そのうえで、地区計画策定の中では、自治体側がどのような町づくりを目指すのかを明確にし、周辺住民の住環境に配慮して事業者側と適切な交渉をして行くことが求められていますと。「なぜ柏市役所都市部では、千葉市流山市のように住民の側に立って事業者と交渉できなかったのか検証する必要があります。課題認識を示してください。また、今後の事業者との調整の中で、市役所はどのように変わるのかお示しください。」

(センセ、雰囲気がとてもクールなので、あまり映像見てる限りは淡々と問われている訳ですが、かなり厳しいご指摘をされています。こうした厳しいご指摘をなさるだけ、きちんと、丁寧に周辺事実をお調べになっています。)

 

これに対して都市部長、センセが聞いていないことも縷々説明していますが、布施南地区のデータセンターにつきましては、現在、事業者により一号棟の建築工事が進められている状況ですが、市としては、これまで周辺住民から寄せられた都市計画や道路整備、建物規模や緑化など、さまざま意見交換を行なってきましたと答弁。また、昨年6月からは、毎月一回のペースで周辺住民、施工者、市による定期的情報交換会を開催していますと。今後の市としてどう変わっていくのかについて、事業者と周辺住民の皆さんが良好な関係を築きながら事業を進めるべきであると考えているので、事業者に対して丁寧な説明を対応を行うよう引き続き要請し、工事に関する話し合いに市も参加するなど、必要に応じて対応を継続していきたいと考えていますと。

(センセは、どうして住民側に立てないのか、と聞いたわけですが。この答弁では、市は事業者と一緒に説明してきました、とか、住民と事業者が仲良くできるよう頑張ってきましたと説明しているに過ぎず、センセの質問に答えているようで全く答えになっていない、むしろ正反対のことを答えているように聞こえます。)

これを受けて松本センセの第2問、流山市の事例詳細について知っていたかと、千葉市流山市で住民側に立って事業者と交渉し、情報を引き出し、工夫したことを知っていたかと更問。

 

これへの都市部長の答弁は、ほとんど意味不明ですが、参考にしたとしている千葉市流山市の事例の詳細については知らなかったという答弁だと思います。高さ制限が31Mとなっていることを参考にして、布施南でも反映したと。

 

松本センセ第3問、31mというところだけを切り取って参考にしているから、おかしなことになってしまうんだと。千葉市流山市は、最高の高さは31mなのだけど、色々工夫して、事実上の高さはもっと低くなるように工夫しているところが最も重要なんじゃないかと。そこを参考にしないで31mのところだけ参考にしましたと言ってるから、住民と認識がずれてんのよと。「その点についてどのように反省しているのか教えてください」。

(反省wwwこれに対する答弁はもう意味不明ですので取り上げません。反省の辞はなかったことだけ申し添えます)

(松本センセが柏市に求めているとおり、これ、柏市の杜撰なまちづくりをきちんと反省していただく必要があるように思いますねえ。。。ワタシとしては、地区計画の運用があまりに恣意的に見えるのが気になって気になって。関連記事は→柏市地区計画(柏駅西口再開発、柏たなか、布施南) - わたしかしわしみん (hatenablog.com)

 

ではノシ

 

R4①柏清風、公明党、共産党代表質問(行財政運営、柏駅再開発、柏市組織再編、自治体新電力会社設立検討)

令和4年度第1回定例会の代表質問についてざっくり所感など。。。

 

まずですね。。。長い。質問も長けりゃあ答弁も長い。質問1時間で答弁も1時間以上と。視聴者フレンドリーではないですな。そして、長い結果、第2問(更問のパート)に10分も時間が残りませんので、議論が深まりません。質問者は、事前通告を行い、読み上げ原稿をせっせと読み上げ、役所サイドは通告への答弁書を粛々と読み上げるということでして。そんなんなら、もうその原稿を丸ごとホームページにアップしてくれたらいいですよ。

 

で、今回の代表質問は柏清風と公明党共産党の3会派だったのですが、それぞれ同じような問い立てばかりでして。見てると、これはデジャブですか、てな感じの不思議な感覚に襲われること数多てな具合でして。ワタシ、これでもかなり見た方だと思います。ただ、すべてをご覧になっている方はホント市役所の方々など、ほんの一握りではないでしょうか。それくらいに、同じシーンの繰り返し、金太郎飴みたいな代表質問です。代表質問なんてそんなもんです、ってことかもしれませんが、もう少し魅せ方を考えていただけないでしょうか。

 

ということで、これどうやってとりあげましょうかと思案した訳ですが、ワタシが気になるトピックについて、適宜取り上げ、会派ごとのスタンスが何となく見えるものはそれに触れていこうかしらと思っています。取り上げるトピックは、①行財政運営について、②柏駅周辺再開発、③市の組織改編、④新電力会社設立の3点です。

 

ちなみに、各代表質問の事前通告は下記URLから見れます。

令和4年第1回定例会質疑並びに一般質問通告者 | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

 

①行財政運営について

予算議会ですからね。3会派それぞれの質問を通じて感じた財政へのスタンスはワタシの独断と偏見で以下のとおりです。あくまでワタシの超主観です

 

柏清風の質問要旨

選挙時の公約を実現して行くことは政治家にとって大切です。しかしながら、釈迦に説法とは存じますが、市長選挙の候補者から、市長の立場になった現在、改めて当事者、関係者の声に耳を傾け。柏市全体のバランスを見ながら事業を展開して行くことが重要になってくると考えます。市長ご就任にあたり。さまざまな指標を用いた形で、中核市等との比較で柏市の財政状況について説明があったと聞いています。そのようなデータを踏まえ、今後どのような行財政運営を目指していこうとを考えでありましょうか?

 

(ワタシの聞こえかた:選挙公約では積極財政っぽい感じだったけど、市長になったら色々わかったでしょ?各事業のバランスに配慮した慎重な財政運営が重要ってわかったでしょ?まさか、他の中核市対比で様々な公共財が少ないから、これを改善するなんて言わないよね?)

 

公明党の質問要旨

(予算の資料を示しつつ)義務的経費にも踏み込んだサイズ見直しが必要です。国際情勢も不安定な今、コロナからの景気回復も4-5年かかるとも言われております。公約実現へ積極的財政編成とも言われておりますけれども。柏市の将来世代へ負担軽減の視点も忘れてはいけません。市長いかがお考えがお尋ねをいたします。

 

(ワタシの聞こえ方:もっともっと節約しなきゃヤバイですよ。特に義務的経費(ざっくり、お役人さんの人件費とか、生活保護費とか、市の借金の返済費用などです)の削減をやりましょう。まさか公約実現のために借金増やすとか言わないよね?借金増やしたら、今の子どもたちがツケを払う羽目になりますよ。)

 

共産党:大規模開発にたくさんの税金をつぎ込むより、住民福祉にお金をまわしてください。

 

 

これらに対する太田市長の答えはざっくり以下。カッコ内はワタシの聞こえ方。

柏市の財政状況について、他の中核市平均では人口が減少傾向であるなか、柏市の人口は増加傾向を維持しており、それに伴い税の歳入も微増傾向にある

柏市は人口増えてるから収入増えてんだよ。財政縮小主張する前に、人口増にどう対応するのか考えてんのかおらあ)

柏市を含め多くの団体において少子高齢化等に伴い扶助費は増加

(扶助費の増加なんてーのは、全国津々浦々、どこでも課題になってんの知ってるでしょう。)

・行政需要の増加に対応する財源の確保が課題となる中で、柏市では新規の市債の発行を抑制するなど、将来世代に過度の負担を残さないよう配慮してきた

(市債だって財源の調達手段の1つだけど、公明党さんの言う通り、これまでは市債抑制してきたよね?節約だって頑張ってきたけど)

・一方で、今後の財政運営の見通しとしては、生産年齢人口の減少などから、収入の大きな伸びが見込めない中で、社会保障にかかわる経費の増加が続く。しかし、柏市の公共施設やインフラ施設などの多くは、高度成長期から昭和50年代に整備されたもので、今後、一定期間に更新が集中する見込み

(今後も、扶助費も増加する見込みだけどさあ、もう柏市の公共施設ボロボロだよ?工事しなきゃだけど、この期に及んでまだ節約だけでどうにかなると思ってんの?具体的な代替案もってきなさいよ)

・いわば街づくりの転換期にある中で。こうした公共施設等の老朽化対策、あるいは防災減災への投資はしっかりとおこなっていく必要がある

(具体的な代替案もってこないならね、柏市としては大事な時期なんで、やるべきことはきっちりお金使ってきますから)

・このような状況を踏まえ、持続可能な都市経営の実現に向け、市債や基金を有効的に活用しつつ、メリハリの効いた行財政運営を進めるため、政策の優先順位を明確化する。

(そん時は、お金借りたり貯金取り崩すことも全然あるから。もちろん、事業の優先順位つけてやるから、心配しなくていいからね!)

 

柏清風さんも、公明党さんも、やたら節約財政を求めるんですが、いったい誰得なんですかね。その割に、開発事業などにはなんかポジティブな雰囲気を感じるのですよね。節約要求も結構ですが、その代わりセンセ方のポケットマネーで、柏市南口のデッキの歩道のタイル剥がれとか、ハウディモールのぼこぼこ道路とかすぐに補修してくれませんかね笑

 

ちなみに、ワタシの柏市の行財政に対する目線は過去記事のとおりです。

柏市行財政に関する私見(行財政ってなにさ、将来負担比率が「ー」ってなんなのさ) - わたしかしわしみん (hatenablog.com)

 

柏駅再開発

これについては、まず柏清風古川センセの質問と回答を取り上げます。

 

古川センセ:太田市長は、この事業について、一度立ち止まって見直して行く必要があるとのご意向とお聞きをしてございます。

(あら、そうなんですか。誰から聞いたんですか)

 

古川センセ:この議会で一部が主張している事業凍結を意味するのでしょうか?お聞きいたします。西口北地区の再開発事業は、組合施行でございますので。一時凍結は実質的に事業の中止を意味するのではないかと考えます。またどのようなタイミングで事業に対するご判断をするつもりなのか、お聞かせをください。

(一時凍結が実質的に事業の中止を意味するのか正直よくわかりませんが)

 

太田市長(要旨):準備組合では、株式会社タカシマヤが準備組合を離脱したことを受け、高島屋本館を施行区域から除外した場合の施設計画案を検討を行っているところです。といたしましても、現在再検討している情報を共有しながら、駅前の課題解決につながる性格となっているのかを確認しながら、最終判断してまいりたいと思います。

 

(ということで、市長は、ご自身のスタンスに対する古川センセの問いにお答えになっていません。こういうやり取りを聞くと、市民としてはモヤっとするんですよ。だから第2問で、きちんと更問いして、市長のスタンスを引き出してほしい訳ですが)

 

この点については、共産党の矢澤センセの問いも紹介いたします。

 

矢澤センセ:住民自治を旨とする自治体が大型開発を進めようとする場合、徹底した情報公開と住民の判断という民主主義の民主主義的な手続きが必要です。前市長は情報を積極的に公開しようとせず、住民の判断を求めようとはしませんでした。太田市政では柏市柏駅周辺の再開発を含めた今後の大型事業に、どのような姿勢で臨むのか改めて撮りたいと思います。

 

太田市長:本事業は、施工予定区域が柏駅前という立地から市民の関心も高く、準備組合での検討に関して情報発信して行くことは重要と認識をしております。

(そらそうですな)

太田市長:このことから先般、準備組合に対し、計画の検討状況の報告も含め可能な限りの情報発信について申し入れを行ったところでありますが、高島屋本館を施工区域から除外した場合の移設計画案の再検討に時間を要しており、理事会も昨年の12月以降開催されていない状況となっています。

(ふむふむ。暗礁に乗り上げましたな)

今後検討内容に進展があり、準備組合として公開できる内容については順次情報発信するよう引き続き調整してまいります。

 

続きましては事業の実施についてです。本事業は、駅前に不足する公共空間を生み出し。防災面など地域の課題を解決して都市機能を更新して行く事業です。市としましては、現在準備組合が施工区域や施設計画案の再検討を行っていますので、検討中の施設計画案に関する情報を共有し、駅前の課題解決につながる計画になっているかを確認しながら判断してまいります。

(んー。これ、市の魅力を高める観点からの計画を前に進めてほしい<タワマンには断固反対ですが>とは思っているワタシとしては、検討が暗礁に乗り上げているのを指をくわえてみてるだけってのも、なんだかなあって感じがします。期限を決めて、アクションを起こしてほしいですね。。)

 

③市の組織改編

これについても柏清風の古川センセの質問を取り上げます。

古川センセ:率直な感想としてかなり大幅な組織改編であるという印象を持ちました。

(そうですか?ワタシとしてはこんなもんかって印象でした)

センセ:柏清風としては、組織のあり方を考える際に、まずは太田市長が掲げるビジョンが明確で、取り組むべき施策事業がしっかりと示されていること、それらを市役所職員、市民が共有した中で、事業を具体化していくための仕組みとして組織を作り上げていくことが基本であると考えます。(中略)

 

センセ:本来であれば、もっと多くの項目について代表質問で取り上げ、太田市長と議論を深めさせていただくつもりでございました。

(いや、時間考えてくださいよ。更問いほとんどできてなかったじゃないですか。。。)

センセ:しかし、事前のヒアリングの際、相当数の項目について、市長と担当者の間で充分な意思疎通が図られているのかなというような意見が、会派の中で出て参りました。そして話し合った結果、通告問いをかなり絞ったという経緯がございます。

(柏清風のセンセ方の主観です)

市長就任後まもない状況でございます。新型コロナウイルス感染症の対応に相当の時間をとられていたことも影響していると、推察します。太田市長の思いを職員の方々が充分に与取れていない。太田市長がご自身の思いを職員の方々に充分に伝え切れていないのではないかと。組織としての政策の方向性が充分に共有されていない中で。あえて変更して組織の王幅改変を行うことについて。わが会派では厳しい意見が多くございます。(中略)組織改編を行えば、市長のメッセージが市民の皆様や職員の方々に伝わるであろうというそのようなお考えなのでしょうか?

 

(すっげー長々と質問してますが、要するに、センセ方が役所の皆さんからヒアリングをしている限り、市長と役人さんとの意思疎通が不十分であると感じたと。そうした中で組織改編を行うなど、混乱のもとで笑止千万ということですな。)

 

これに対して

 

太田市長:政策を実行するにあたり、昨年12月から本年1月にかけて計6日間。各部署に対し、政策提言に関する部局長を中心としたアリングを実施し、またこの三ヶ月間において各部局と連日議論を重ね、今後の4年間における政策実現に向けたロードマップの確認と、優先して取り組む施策と今後の課題について共有を図りました。

(たくさん意思疎通図ってますよということですね)

太田市長:各部局とのヒアリングを通じて、施策を効果的かつ効率的に進めるために組織改編が必要であり、それが市民サービスの更なる向上につながるとの考えのもと、組織の見直しを判断したところです。

(古川センセの言う通りやっていたら、日が暮れてしまいますよといことでしょうか笑)

太田市長:今回の組織再編におきましては、大きく四つの観点から見直しを行っていきます。

①危機管理体制の強化

(部署ごとに危機管理を行っているのが危ういので、危機管理専門部署を作るってことですな)

②情報発信の体制の構築です

(これは以前も市長が仰ってましたが、それぞれの部署がツイッターやらで思い思いに情報発信している体制を廃止して広報部作りますと、そんで地域ブランディングもやりますと)

③行政のデジタル化の推進

(行政サービスのデジタル化推進は、部署横断的な取り組みなので、そのための体制を整理しますと)

④各部署の所掌事務の整理

(現状の各部署の所掌は、不必要に分散されていたり、重複していたりするので非効率なので整理しましたと)

 

(本件について、市長のご説明はリーズナブルだと感じました。一方で、古川センセのご質問中、なんか市長と役人さんの間で意思疎通が不十分なんじゃないか、みたいなくだりがありましたが、それ質問するのにいります?って感じましたが。)

 

自治体新電力

なんかですね、自治体新電力会社を設立することを検討しているようなんですよ。

柏市が出資して設立する電力会社ですが。

 

市長の説明のポイントは以下です。

・地域の再生可能エネルギーを持続的に導入する取り組みに、自治体が出資する自治体新電力は、自分たちが住む街で使うエネルギーを地域で生み出して活用する仕組みであり、再生可能エネルギーを通じて地域の活性化と環境対策の両立を図る未来を見据えた取り組みと認識

(うーん、、そうですか)

・限定された地域を対象に電気供給とあわせて地域の経済循環や脱炭素化など地域課題の解決の主体となることが、自治体新電力の真の意義と捉えております。

(餅は餅屋といいますし、既存の電力会社に電気供給はお任せすることではダメなんですか?それに、地域課題の解決の主体は、他でもない柏市役所さんであって、電力会社に担ってほしくはないのですが、、)

再生可能エネルギー主体のまちづくりを積極的に進めたい私としては、地域全域で行うことが望ましいと考えておりますが、持続的な地域の発展には地域主体で進めながら、そのノウハウを地域に取り組み、徐々に地域全体に拡大してことが重要

(それで。。。?)

・このため、一定の地域特定のある沼南地域で取り組みたいと考えている。

(なにゆえですかーーーーーーー???)

・現在自治体新電力会社節の第一歩として、地域が保有しているポテンシャルポテンシャルの把握と、沼南地区にある旧沼南町一般廃棄物最終処分場の敷地を活用した大型太陽光発電設備の設置や、民間の太陽光、太陽光発電設備からの余剰電力を活用する事業化について、各部署に検討するよう指示をしているところです。今後事業化検討段階での全体像がまとまりましたらを示したいと考えております。

 

(えーーとですね、第1印象は、大反対です。大体、こんなもん、どうせ赤字になっちゃうと思いますよ。前向きな取り組みは結構なんですが、その前にやるべきことが山ほどあると思います。というか、こんなん取り組むくらいであれば、公営企業<水道とか>の財政運営の改善に汗かいてほしいのですが。現場はまた一から大きな事業やらねばならないと疲弊してますよ)

 

(全体として、市長のお答えはリーズナブルなものが多い印象ではありますが、これは極めて意味不明だと思います。あと、様々な施策について、関連部署の検討を指示した、という説明が多々あるのですが、柏市職員さん元気ですかーーー?公明党のセンセ方の圧力に負けず、残業代はちゃんと申告してくださいね!自治体DXが進めば残業減る(らしい)のでそれまでの辛抱ですよー、てな具合で、柏市職員の皆さんの健康面が心配になるのでした)

 

ではノシ

令和4年度柏市当初予算案に対する雑感

2/25日から令和4年度第1回定例会が開催されます。

今回の定例会の目玉はなんといっても、令和4年度の予算になります。一般質問の模様は記事に起こしていきたいと思うのですが、議員のセンセ方の視点を客観的にみるためにも、まずはワタシ自身の令和4年度の柏市予算に対する所感を備忘しておきます。

 

令和4年度予算案にかかる記者会見資料をベースにつらつら書いていきます。

→ https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/26449/kaikenshiryo.pdf

 

―― 予算関連の資料ですが、しれっと市のHPに掲載されているのですが、市のHPのトップの新着情報とかに記載されるようにしてくれませんかねえ。重要な情報と思うのですが。

 

 

まず資料の通し番号の2ページ、「令和4年度予算は、過去最大の予算規模を更新」となっていて、特に「過去最大」つーのが強調されていますな。まあ、これ自体は事実なのですが、大して驚きはないです。なんたって、柏市は人口が増えていますから。

 

その過去最大予算の歳入を見ると(3ページ)、みなさんが納めている市税の増加と、国・県支出金の増加が歳入の増加要因になっています。

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市税の増加は、この資料には内訳が載っていませんが、大きい要因は、個人市民税(ざっくり住民税)と、固定資産税の増加なんです。柏市は人口が増えていますので、その結果、市民から得られる税収入が増えてますと、これは柏市独自の要因です。一方で、国・県支出金の増加は、例えば、コロナ対策にかかる費用の国とか県からの支出金の増加です。

 

地方自治体が提供するサービスというのは、実に多様でして、ごみの収集、教育、医療福祉など森羅万象のサービスを提供しているわけですが、このサービス提供のための財源をすべて自治体単独で確保している訳ではなく、相当部分について国や県からの支出で賄っています。

 

例えば、資料8ページで新型コロナウィルス対策の事業費として47億円(前年度比82%増)というのがものすごく強調されていますが、少なくとも34億円は国・県からの支出金によるものです。

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新型コロナウイルス対策は、太田市長の1丁目1番地の公約だったと記憶しております。この資料をみると市として頑張って対策してるように印象を持つわけですが、いじわるを言ってしまうと、予算のつけ方をみると、国・県の方針に沿ってやってるだけのように見え、柏市独自としてのプラスアルファの政策は、少なくともこの資料からはわかりませんでした。

―― 誤解のなきよう申し上げますが、国や県の施策を市として着実に行うことの重要性は認識しておりますし、感謝しております。柏市独自の取り組み(例えば、最近ではモデルナ接種にインセンティブをつけたことなど)もきっとあるのだとは思います。私が申し上げたいのは、他の自治体よりも、あるいは、国や県の方針に加えて、柏市が独自に予算をつけ、取り組んでいることが見えないということです。

 

なお、引き続き、柏市としては市債の活用は抑制的のようでして、資料7ページに「市債に関するプライマリーバランスは維持」とのアピールがあります。私自身は、このスタンスには懐疑的でして、それは過去記事に記載したとおりです。

柏市行財政に関する私見(行財政ってなにさ、将来負担比率が「ー」ってなんなのさ) - わたしかしわしみん (hatenablog.com)

 

そういう意味では、予算規模が過去最大と言っても、柏市としての主体的な取り組みがたくさん出てきた結果として予算が膨らんだ訳ではなく、人口が増えた分歳入が増えただけということのように思います。市債を抑制し、歳入の中でやり繰りする基本スタンスが変わっていないので、歳出の内容をみると、重要な事業はたくさん含まれていますが、柏市が劇的に変わる印象は残念ながら持てませんでした。。。

こども関連の施策は色々と拡充されているようですが、それすら、予算規模が必要十分なのか、という思いがよぎります。

柏市は、もうちょっと未来に投資してもいいと思うのですが、、、。この辺、議員のセンセ方はどう受け止められているのか、拝聴のうえ、勉強いたしたいと存じます。

 

いくつか、歳出、事業の内容について触れてまいります。

 

1 こども関連
資料5ページ、6ページに記載がありますが、こども関連の予算は拡充が図られているようです。保育士の処遇改善とか、保育所運営負担金の増加とか、こういうのは小さな子どもをもつワタシとしてはとても応援したい施策です(ただ、その予算規模が十分なものなのかはよくわかりません)。

あと、資料14ページ、生徒指導の推進てことで、事業費約1.2億円。柏市では不登校児童が増えているようで、全中学校に、子どもの生活面をサポートする専門教員を配置する方針であると。これはニュースにもなっていましたね。資料15ページは学校給食の自校方式の維持に向けた調査、検証のための事業費4,500万円、老朽化した学校給食センターの建て替え3.5億円などを取り上げています。

―― 調査、検証のための事業費4,500万円て、すごいすね。何やるんでしょうか。

 

子育て支援の拡充、子育て環境の改善は、太田市長の公約のひとつでしたし、市長の強い思いを反映したものになっているのかもしれません。ほかにも、産後ケアや就学支援の拡充など予定しているようです。

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2 公設市場「併設 道の駅」
資料19ページ、柏市公設市場に道の駅を併設する事業の調査検討で2億円ですね。んー、やっぱ調査検討に2億円て、一体何をするんでしょうかね。それに、あそこに道の駅を建てることを検討するのは、16号の渋滞がもうちょっと緩和されてからのほうがいいのではないでしょうか。。。それよか、2億円使って、「道の駅 しょうなん」へのアクセス向上(バスの増便とか、手賀沼ふれあいラインへの街灯設置、自転車レンタルの拡充とか)とかはダメでしょうか、、、。

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3 コミュニティバスの運行
資料20ページ、駅=市役所=ウェルネス柏間のコミュニティバスを新設すると。これは前回の定例会で要望されているセンセがいらっしゃったと記憶しています。これら施設へのアクセスがしやすくなりますかね。

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まだまだいろんな事業があって、ワタシが気になっていることはたくさんあるのですが、到底書ききれません。定例会でのセンセ方の質問で理解を深めることもあろうかとおもいますので、ここまでにします。

 

ではノシ

令和4年第1回定例会提出予定議案について

柏市議会のホームページで令和4年第1回の定例会での提出予定議案がアップされていましたので、ご紹介します。

令和4年第1回定例会提出予定議案一覧 | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

詳細な説明資料は今後アップされると思いますので、昨年度同時期の提出議案と比較しながら感じた感想などをつらつらと。

 

まず議案の本数は、今回が39本、昨年同時期が43本で、まあ昨年並みって感じですかね。この時期は、全国津々浦々、次年度予算に関する審議が目玉になりますので、今回も39本のうち12本が令和4年度予算関連の議案です。

 

予算関連の議案と、定例的な議案以外で、興味をひかれた案件は以下です。

 

議案3:柏市職員配偶者同行休業条例の制定について

これはおそらく、読んで字のごとく、柏市の職員さんの配偶者が転勤になった際に、配偶者に同行するため一定の期間休業することを可能にするための条例ってことだと思うのですが。

一般論として、多様な働き方を確保することや、雇用の柔軟性を確保することは社会的に推奨されていますので、とってもいいことだ、という案件だと思うのですが、少し考えなければいけないことは、役所(公務員)と、社会一般を同じ扱いで議論してよいのかってことです。

お役人さんは、我々市民に対する行政サービス提供に汗水流してくれているわけなので、我々の市民生活はお役人さんによって支えられている訳です。ということは、お役人さんの雇用が流動的に、柔軟になるということは、それだけ、我々市民生活の土台が、流動的に、柔軟になるということを意味します。

もちろん、この条例案のなかで、市役所業務の質・量が損なわれることのないよう、休業利用のための条件が定められると思うのですが。こうした条件の定め方などを通じて、柏市が、市役所職員ひとりひとりの働きやすさと、市民生活全体のバランスをどのように考えているのか、うかがい知ることができるのではないかな、なんてことを思います。

 

議案12:柏市新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金条例の制定について

これは気になりますね。2020年のコロナ流行以降、日本政府、日本銀行は相当な金融サポートをしてきました。それと足並みをそろえるかたちで、追加のサポートをしている自治体も相当数あると思います。利子補給は、こうした様々なサポートのうちの1つで、例えば、コロナの影響で売り上げが落ちた事業者が借金をした場合、その借金にかかる利子を柏市が事業者に支給することで支援するものです。

これ、利子補給基金条例の制定ってことは、利子補給を行うための基金基金というのはごく簡単にいえばサイフってことですが)を創設するってことだと思うのですが、柏市は、現状、利子補給を制度として実施しておらず、これから行っていくってことですかね?

いえ、なんでそんなことが気になるかと言うとですね、現状、コロナの影響での倒産ってものすごく低水準に抑えられていて、それは日本政府、日本銀行などの金融サポートがあってのことだと言われています。で、これからコロナの影響は徐々に薄れていくことが想定されているなかで、こうした金融サポートも縮小する見込みにあります。そうすると、今後倒産する企業が相当増えるのではないか、ということが懸念されている訳です。そういうタイミングで、利子補給を実施する場合、その政策効果を十分に果たすことができるのか、ということを心配している訳です。

利子補給は、利子の支払いサポートによって、借金の返済負担が減り、営業を継続することを可能にし、借金の返済ができ、事業者の財務健全性の向上と柏市経済の維持、向上を同時に図ることが狙いとなります。

ただ、現状相当のサポート(臨時休業給付金、無担保での借り入れ、元金据え置き期間の延長、利子補給)を受けている事業者のなかには、事業再生の見込みがかなり薄い事業者も相当の割合が含まれているとも考えられるので、利子補給を受けられる要件を工夫しないと、単なるおカネ配りになってしまう可能性があると思います。

したがって、新規に利子補給を開始する場合には、その目的と、目的達成のための制度設計になっているのか、よくよく確認する必要があると思いました。

 

議案13:柏市開発行為等許可基準条例の一部を改正する条例の制定について

このブログでは、ワタシの関心から、まちづくり、開発計画について書くことが多くなっておりますので、この議案についても当然気になっております。この条例についてもあまり詳しいことをわかっていないので、時間の許す限り、市議会の議論を通じてお勉強させていただきたく存じます。

 

ではノシ

 

柏市地区計画(柏駅西口再開発、柏たなか、布施南)

仕事にかまけて、すっかり更新がご無沙汰になってしまいました。更新は無理のない範囲でしていきますが、もうすぐ市議会も始まりますんで、また更新ペースを少し上げていきたいです。。。

 

さてさて、前回の続きが店晒しになっておりました。柏市の地区計画について。

 

まず、柏市の地区計画の全体観です。

それにしても、地区計画っていうくらいだから、柏市全域を複数の地区に分割して、それぞれの地区毎に計画を定めているんだろうなーなんて、ワタシ勝手に思っておりましたところ、地区計画は2/15日現在、37本あるのですが、その区域をマッピングすると下図のとおりとなっているようでして。

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(出所)柏市HP

まあなんというか、我が家の花壇に植わっている葉物野菜の虫食い状態のような有様でして、地区計画の運用ってそんなものなのでしょうか、と少し考えてしまうわけです。

 

ここで、柏市の地区計画に関する説明を再掲しておきましょう。

「地区計画制度は,一定の地区を対象に,その居住者の利用する道路・公園・広場といった施設(地区施設)の配置及び規模に関する事項や,建築物の形態・用途・敷地等に関する事項を総合的な計画として定め,開発行為や建築行為をこれに基づいて規制・誘導することにより,地区特性にふさわしい良好な市街地の整備を図ろうとするものです」

 

ふむふむ、まあ、「一定の地区を対象に」するものなのでね。虫食い計画だとしても、その意義たる「良好な市街地の整備」に寄与していればよいということですかね。

 

そんでですね。直近の市議会で話題に上がったいくつかの開発と地区計画の関係を見ようと思うのですが。

1.柏駅西口再開発(柏駅西口B-2地区地区計画 | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

まず、柏駅西口の再開発。

・・・、えーと・・・、これ地区計画なくない?

近いやつはあるんですよ。

柏駅西口B-2地区地区計画」ってやつが。これ。

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(出所)柏市HP

どう見ても、この計画の区域が、柏駅西口再開発の対象区域とマッチしないように思います。ほんの一部分ですよね。

 

何より、計画中にこう書いてあるんですよ。

 

(以下引用)

地区計画の目標:柏駅西口周辺地区は、幹線道路等と交通結節点の整備に併せ、新たな商業・業務機能の集積及び居住機能との複合的土地利用を図り魅力に富んだ「広域生活文化拠点」の形成を目指している。

これを踏まえて本地区は、新たな商業・業務ゾーン形成のため、末広あけぼの線の整備及び市街地再開発事業によるオープンスペースや歩行者空間の創設を図り良好な都市環境の形成を目標とする。

(引用終わり)

 

まずですね、本家本丸の西口周辺地区の再開発の詳細がなかなかワタクシたち市民に見えていないんですね。そんで、そのよくわからない計画を踏まえた地区計画が別途策定されておりまして。もしかしたら色々事情はあるのだろうと推察するんですが、どうゆうことなのかさっぱりわかりません。

というか、、、西口周辺地区全体の地区計画作りなさいよアンタって、どうしても思ってしまうんですよね。

2.柏たなかpdf

次、柏たなかです。Twitterなどで、当該地区にお住まいの方々の情報発信を拝見しておりますと、特に東地区ですね。ここの開発が、当初市が掲げていたイメージと大分異なることになりそうだと、問題意識を持っている方々が多数いらっしゃる。柏たなかへの居住を検討したこともあるワタクシとしては、当該地区の状況も気になっております。そんで、地区計画をみるとですね、下図の感じですね。

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(出所)柏市HP

こちらは、駅東側のわりと広い範囲が計画区域になっています。柏たなかは、この東地区のほかに、西地区、北地区についても地区計画があります。この色ごとに、建築できる建物などが定められており、ざっくり、緑は一般住宅、黄色も住宅(地域密着型の小規模店舗も可)、薄いオレンジは、アパート、事業所、地域密着型の小規模店舗、濃いオレンジはおっきいマンション、ピンクは商業施設といった具合です。

この地区計画と実際の乖離まではよくわかっていませんが、この計画を一見して思うことは、計画の縛りがゆるくないでしょうか、ということ。きめ細かく色分けがなされているようにも思うのですが、ピンクのところ以外ですね、住居としての利用が可能になっています。そうしますと、ピンクのところ以外みんな住宅、アパートみたいになるとすると、商業施設ちょっと足りなくない?って感じになりませんかね。住宅街の中にぽつぽつとスーパーがあるならば利便性も違ってくると思いますが。市民生活を想像したときには、もう少し計画の縛りを強くすることも一考すべきではないかと思ったりします。

 

3.布施南地区

最後は、布施南地区、データセンターですね。

 

まずは、計画の一部を引用しましょう。

 

(以下引用)

地区計画の目標:本地区は,JR 常磐線北柏駅から北東へ約1.7km,市北部地域に位置し,市街化調整区域に指定されており,昭和40年操業開始,平成18年操業停止された工場跡地であり,大規模な未利用地となっている。

柏市都市計画マスタープランでは,本地区は「自然・田園系地域」に位置し,土地利用方針として「5ha 以上の一団の工場の跡地等については,自然環境の保全に十分配慮しつつ,地域振興に寄与する文教・企業用地やレクリエーション等の場としての一体的な土地利用に向けて地区計画制度の活用等を検討する」と位置づけられているところである。このため,周辺環境に配慮した規制・誘導を行い調和を図りながら,企業用地としての土地活用を目標とする。

 

土地利用の方針:データセンター(サーバーを設置・管理するもの)としての土地利用を図るものとする。

(引用おわり)

 

この地区計画についてはですね、突っ込みどころが多すぎてちょっと書ききれないんですよねwww

 

まずですね、そもそも、これは「地区」と言えるのかってことです。柏市は、「本地区は(中略)工場跡地であり,大規模な未利用地となっている」と書いてあるんですが、当たり前です。大規模な未利用地を、柏市が、地区計画の対象区域に定めているんですから。

 

何が言いたいかというとですよ、柏市は、天から降ってきたものかのように、「本地区は~」なんて言ってるわけですが、「本地区」がどこからどこまでかを定めているのは、他でもない柏市自身でありますし、「工場跡地」だけを対象区域にしているもんですから、本地区が工場跡地で大規模な未利用地である、なんてことを仰々しく書いていること自体、滑稽に見えるのですよ。

 

でですね、地区計画制度の趣旨である「地区特性にふさわしい良好な市街地の整備を図ろうとするもの」に照らしてみても、特定の土地だけを地区計画の対象区域にしてしまったら、地区特性もへったくれもないですよ。

 

この滑稽な地区計画の目標を、100歩譲って、妥当性のあるものだと考えたとして、次の利用の方針で、データセンターとしての土地利用を図ろうとするっていうのがですね、「えっ、、なんで??」って普通の人は思うと思うのですが。もう論理がAからZくらいまで飛んじゃってる感じで意味不明です。

 

ワタシの問題意識との関連で、この地区計画の決定にかかる審議会で、委員との間で以下のやり取りがなされています。

令和2年度第1回柏市都市計画審議会 会議録 | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

 

(以下引用)

近江委員

1点目、布施南の地区計画ですが、地区計画ではなく開発許可で出来なかったのでしょうか。2点目、野球場や、特別老人ホーム等の複数地権者や事業者を含めて、地区計画区域を設定する努力をされたのでしょうか。3点目、区域界は、地区設定のマニュアルでは道路や河川で設定するのが望ましいとなっていますが、布施南地区の区域界の引き方はどうなのか確認したい。

 

事務局

1点目ですが、開発行為では基準に適合しない状況となっております。一方で、地区計画を定めれば同条第10号の規定により基準に適合することとなるため、今回、地区計画を決定することになりました。

2点目ですが、今回は事業者による都市計画提案であり、市は、その提案に対して問題がないか審査を行うといったものであることから、提案された区域での決定を考えております。

3点目の区域界についてですが、都市計画運用指針に、道路の区域界が難しい場合は、地番界でも可能となっております。

(引用終わり)

 

この都市計画運用指針つーのが何者かは知りませんが、柏市が実施する地区計画の区域の設定にかかる考え方はどーなってんですか。それは無いということですかね。

 

そういうものがないならないで、作るべきです。今回地区計画を眺めて思ったことはですね、この地区計画制度が恣意的に運用されており、ともすると「良好な都市環境」の形成にマイナスに影響しているのではないか(少なくともワタシがざっと見た限りそういう疑念を抱いてしまう)ということです。これ、この制度について運用マニュアルとか指針とかないのでしょうか。ないのであれば作ったほうがいいと思うのですがいかがでしょうか。

 

実際、計画づくりって、私有財産制度とか私的自治の原則とか、そういう個人・法人の権利と、公共の福祉との調整が必要になるので、結構大変だとは思うですよね。であるからこそ、そういう役所の皆様に税金を納めてそういう仕事に汗流してもらうわけです。

 

ほんと、たのんます。

 

ではノシ

柏市の都市計画について(そもそも「まちづくり」ってなあに、柏市の都市計画)

 

 

1.柏市のまちづくりーそもそも「まちづくり」ってなあにー

 

まちづくりって一言で言っても、制度としてきちんとした位置づけがわかっておりません。まずは、とっかかりとして、柏市HP(『柏市のまちづくり(都市計画のあらまし) | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

ページにはこのように記載があります。

(以下引用)都市は、多くの人が暮らし、働き、学び、憩うところです。そのため都市は、そこに生活し、活動をする人々の意向を反映して、安全で快適で機能的であることが求められています。都市計画は、このような都市づくりの計画として、人々の健康で文化的な生活と機能的な活動を確保するために、土地の合理的な利用や都市の根幹となる施設、秩序ある市街地づくりを総合的に計画し効果的に実現するための制度です。(引用終わり)

ふむふむ。でですね、柏市の親分である千葉県のHP(都市計画(1.都市計画とは)/千葉県 (chiba.lg.jp))にはこんな記載がございます。

(以下引用)「都市計画」とは、一言でいえば「いいまちづくり」のための計画です。

(中略)

つまり、都市計画は、人口・産業の集積の場である都市の環境を保全し、その機能を増進するために長期的な見通しにたってその都市の将来像、市街地の規模、土地利用の方針等を決め、必要な街路、公園等の都市施設の位置配置・規模を決めて、全体として調和のとれた市街地を作り上げるための手法です。(引用終わり)

まあ、ものすごい乱暴に書いてしまえば、みんなにとって住みよいまちづくりの計画のことを「都市計画」といい、その都市計画はまちの将来像に基づくものだということですね。

さらに柏市のページにこう書いてあります。

(以下引用)都市計画区域とは、健康で文化的な都市生活と機能的な都市活動を確保するという都市計画の基本理念を達成するために、都市計画法及びその他の法令の規制を受ける土地の範囲であり、自然環境や社会環境などから、一体の都市として総合的に開発したり保全したりする必要のある区域が指定されます。

本市では、市全域(11,490ヘクタール)が都市計画区域として指定されています。

千葉県では、都市計画区域ごとに、「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」を策定しています。(引用終わり)

要するに、いいまちづくりを実現するために、法令の規制を受ける区域が決まっていて、柏市は全土が法令の規制を受ける都市計画区域になっていると。そして、都市計画区域ごとの方針・計画を千葉県が定めていると。柏市は千葉県の方針に沿って、もうちょっと細かい計画を作っているということですね。ふむふむ。これまでの説明を図にしたものが、千葉県HP(都市計画(2.上位計画)/千葉県 (chiba.lg.jp) )にありますので引用させていただきます。

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で、「都市計画」とは別に、「地区計画」という紛らわしい別のキーワードがありまして、柏市HPにはこう解説があります。

(以下引用)

一般にまちづくりは,用途地域等の都市計画をもとに進められ,都市計画法建築基準法等によって規制されています。

これらは,最低限守るべき内容であり,これだけ守っていても暮らしやすい環境が形成されるとは限りません。

地区計画制度は,一定の地区を対象に,その居住者の利用する道路・公園・広場といった施設(地区施設)の配置及び規模に関する事項や,建築物の形態・用途・敷地等に関する事項を総合的な計画として定め,開発行為や建築行為をこれに基づいて規制・誘導することにより,地区特性にふさわしい良好な市街地の整備を図ろうとするものです。

この地区計画の特徴としては,以下のようなものがあげられます。

・地区にお住まいの皆さんの意向を十分に反映させながら,道路・公園・広場の施設や建築物のつくり方を予め計画し,その実現を図る制度です。

・地区計画の内容は,市が都市計画として決定します。(引用終わり)

 

なるほどなるほど、柏市全域は都市計画区域として、都市計画に基づく街づくりがなされるわけですが、都市計画自体はあくまで最低限守るべき内容であって、これだけ守ってても、いい街になるかよくわかりませんと。柏市も広いわけですから、地域特性がありますんで、その地域特性を踏まえ、住民の意向を反映し、柏市が決定するきめ細かい計画ってことで、地区計画を定めているというわけですね。す。

 

地区計画とは何かについての詳細は、柏市公表のこの資料をご覧あれ(PDF:357KBです)→r3-chikukeikaku-aramasi.pdf (kashiwa.lg.jp)

 

そうすると、まず柏市の都市計画ってどんな計画になってんでしょうかってことと、それに基づいて定められている地区計画がどんなもんじゃいということが、いち柏市民として気になっちゃいます。とりわけ、昨今、議論の多い、柏駅周辺再開発、布施地区データセンター、柏たなか、あたりの開発が、計画上どう定められているのか興味津々ですね。

そこまで1本で書くと長くなりすぎますので、今回は、柏市の都市計画をざっと眺めるところまで。

 

2.柏市の都市計画

ではでは、柏市の都市計画、『柏市 都市計画マスタープラン』を眺めてまいりましょう。と思ったのですが、この計画、眺めるだけでも一苦労です。なんせ全部で100ページを超えるものになっています。PDF:重たいのでご注意→

https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/4701/ikkatu.pdf

いろいろ大事なことが書いてありそうですが、①計画が目指す柏市の将来像、②計画の体系、③計画期間、④気になったこと、の4点に触れるにとどめます。

 

①計画が目指す柏市の将来像

マスタープランの22ページです。

柏市の将来都市像のキャッチコピーは「未来へつづく先進住環境都市・柏」ということで、このために3つの都市づくりの目標を掲げています。

(以下引用)

目標1:利便性や住環境が確保された持続可能なまち

→ 鉄道駅等の拠点への都市機能の集積など、拠点の役割に応じた立地の適正化や、拠点へ移動しやすい公共交通ネットワークの構築に併せて、公共交通の利便性が高い地域における居住の持続や、既存の郊外住宅地におけるオープンスペースの有効活用等を通じた、良好な住環境の形成を促進することにより、持続可能なまちを目指します。

目標2:多くの人が行き交う活力あふれるまち

→市内各地にある地域資源が持つ魅力をつなぎ、働く人や買い物・観光で訪れる人などの来街者(交流人口)の増加を図るとともに、大都市近郊という立地の優位性を活かし、企業の誘致や農業の活性化などを通じた産業の振興を図ることにより、活力あふれるまちを目指します。

目標3誰もが安心して快適に過ごせるまち

→防災力の向上を図ることによる安全の確保、柏らしい・地域らしい良好な景観づくりや環境負荷の低減に取り組むことにより、誰もが安心して快適に過ごすことができるまちを目指します。

(引用終わり)

なんとも欲張りな目標ですが、目標を高く掲げることはいいことですよね!

 

②計画の体系

でですね、掲げた目標を実現するための主な取り組みと、達成のための方針を、「土地利用」、「オープンスペース」、「市街地整備」、「交通体系」の4つの分野に分けて定めているということらしいです。その体系図が以下ですが、、ン-、わかりやすいようで、わかりにくい!まあ、地区計画を見るときには、この図をを眺めて、どこに当てはまるのかなーと考えていくことにします笑

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③計画期間

4ページをみると、この計画は2018年から2037年の20年計画になってます。

マスタープランの表紙を見て、策定年月が「平成30年4月」とちょっと古くて、最初はなんじゃこれ、と思ったのですが、よくよく考えるとこれは別に問題ないと思い直しました。というのも、まちづくりの基本方針が数年でコロコロ変わるものでは困りますもんね。工事をするだけでも数年がかりなので、細かな見直しはあっても、基本的には10年、20年単位で耐えられる計画、考え方になっていることが重要なんだろうと。問題は、ここでかかげられた理念がにそった開発が行われているか、ということですね。

 

④気になったこと

この計画、すごーく気になることがあって、9ページの人口見通しです。

これを見ると、柏市の総人口の見通しは、2025年まで増加し、このときの人口41万9060人をピークにして、その後減少に転じる、そういう想定なんですが。

 

あれ、今の柏市の人口何人だっけ?

43万人、、、、

 

すでに想定よりもずっと早く、想定よりずっと多い人が柏市に住んでいる状況です。当然、人あっての街ですから、人口の想定はまちづくりの根幹です。計画の見直し状況について、市議会で議論になったりしないんですかね。。。

で、計画の想定を上回る人口になっちゃっている状況ですが、柏市はあちこちのマンション計画を指くわえて眺めているように見えます。いえ、いいんですよ、ちゃんとみんなが住みよい街になるのであればそれで。そのための計画がきちんとあるんですよね?

 

では今日はここまでノシ

 

柏市行財政に関する私見(行財政ってなにさ、将来負担比率が「ー」ってなんなのさ)

2022年初投稿です。

 

令和3年第4回定例会については、興味の赴くままに議会での議論を取り上げた訳ですが、その過程でどうしても気になったことがございます。

それは、柏市の行財政はいったいどうなっているのか、ということです。3月の議会では来年度予算について議論がされますので、1月はちょくちょくこのテーマで記事を書くつもりです。

―― 令和3年度第4回定例会では、共産党の平野センセの質疑が関連します。

共産党・平野センセ・柏市財政ご飯論法(12/9) - わたしかしわしみん

 

1.行財政とはなんでしょう

行財政という言葉はワタシ聞き慣れませんですが、行政と財政をまとめたモノだということみたいですね。行政は公共サービスの提供など、財政はおカネ。

柏市政は当然市民のみなさまに公共サービスを提供することを使命としている訳ですが、何をするにもお金がかかります。お金がなきゃ素晴らしいサービス提供計画も絵に描いた餅というわけで、行政と財政は一体不可分の関係にあります。

柏市議会を眺めていると、柏市は近年、財政が厳しいことを口実に様々な要望等に応じない姿勢であると。

―― こうした現状を踏まえて、平野センセが、同様の他の中核市対比で柏市財政は厳しいのか、と質問したところ、柏市の財政は恵まれているが豊かではない、との柏市財政部長の「とんち」が効いた答弁がさく裂したのでした。もしそうした市政運営が事実だとすると由々しき事態です。本当に、厳しいとか、豊かでないとか、そういう抽象的な評価で要望が通らないということではないと信じたいです。

ワタシとしては、柏市財政が厳しいとか豊かでないとか、そういう抽象的な議論はどうでもよいです。いったい柏市にいま何が足りていなくて、そのためにいくらお金を使うことができるのかということをもっと具体的にわかるようにして欲しいのですよ。

―― 私が柏市に引っ越してきて実感することとして、思っていたよりも公的な資本(道路、公園、病院etc)が弱いということ。いい街ですが、いくつか具体例を挙げることができるほどに、私の実感としては足りないものが多い。ただ、柏市民はワタシだけではありませんので、市民皆さんのことを考えたときにもっとも必要と考えられるサービスが提供されていればよいのです。

普通、どんな組織にも、こういう組織にします、こういうことを実現します、みたいな目標があるはずで、その目標実現のためにお金を使っていくもんですよね。当然、それが柏市であれば、柏市をこういう街にします!みたいな方針や目標があって、そのための過不足を認識したうえで、お金を使っていくわけです。問題は、今の柏市がそういうプロセスを踏むことができているのかということです。

今後、柏市のまちづくりの方針、目標の現状、柏市のお金の使い方について理解を深めていきたいと思っていますが、柏市行財政を見るうえで、注目したい指標を先に少し取り上げます。

 

2.将来負担比率

地方自治体の財政を分析する指標の1つに、「将来負担比率」というものがあります。

ものすごくざっくり理解ですが、これは、将来返済負担の生じる実質的な借金(借金現在高から貯金現在高を引いたもの)が自治体の財政規模、収入に占める割合を示すものです。

この比率、柏市は将来負担がマイナスなので、比率をだせません。将来負担がマイナスということは、誤解を恐れず言い換えると、実質的には借金より貯金が多いということ、柏市は実質的には無借金ということです。

これについての柏市側の見解は、将来、設備の更新や扶助費(社会保障制度に関する費用)の増加に備えておく必要があるため、借金を抑制する必要があります、将来世代の負担抑制に努める必要がありますというものです。

 

ここまで書いて、1つ疑問が生じます。

―― 柏市の見解にある、将来の設備更新により費用が嵩む見通しにあるっていうのも、ワタシとしてはいまいち納得いってませんが、それはまたどっかで。

借金をしないことは将来世代の負担抑制になるのでしょうか?

健全な財政を保つことは必要ですが、柏市が最優先すべきことは、せっせと貯金を貯めることではなくて、市民にサービスを提供することです。そして、そのために必要であれば、借金することは当然です。柏市が公表している「令和3年度 柏市のわかりやすい予算」の19ページには以下の記載があります。

 市債(借金)には,「毎年の支出を平均にする役割」と「現在の市民と将来の市民の負担を公平にする役割」があります。
 学校や道路などの公共施設の建設には,一時期に多額のお金が必要になります。これをその年度の収入だけで賄ってしまうと,他の事業ができなくなってしまいます。また,公共施設は現在の市民だけでなく,長期間にわたって将来の市民も利用するものであるため,公平にその費用を負担してもらうという意味から市債を活用しています。 

https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/3527/r3wakariyasuiyosann.pdf

 

市が借金をすれば、それは金銭的、経済的な意味での将来負担が生じることは事実です。一方で、市が借金をしていないとすると、将来世代に残すべき公共資産を残せていない懸念が生じるのです。

そこで、この将来負担比率が、類似の自治体でどうなっているのか、見てみると。。

           H29年度    H30年度    R元年度
柏市           -       -       -
類似団体平均        37.6           34.0          33.9

※将来負担がマイナスの柏市は、比率が出せませんということで「ー」の表記です。

    出典:柏市財政状況資料集(https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/3537/122173_kashiwa_2019.pdf

 

金額に引き直して計算することまでちょっとできませんが、まあ、なんとなく、他の自治体さんはそれなりに借金してるんですね。中にはもしかしたら無駄な費用が多い自治体さんもあるかもしれませんが、意味のある公共投資を多く手掛けている自治体さんが多いのではないかとも思います。

誤解のなきよう申し上げますが、借金することがいつもいいことであるとは思っておりません。無駄遣いするための借金はもちろんダメです。ただ、借金回避のために、本来必要な事業を行わない市政は、怠慢であるということが申し上げたい訳で、柏市の行財政を見る目線は、「無駄遣いしているのではないか」ではなくて、「ちゃんと仕事しているのか」ということではないかと思うのです。

借金が少ないことを自慢することは結構なのですが、その結果、必要なサービスが提供されていないとすると、それは将来世代に致命的なダメージを与えているようにしか思えず、極めて無責任な市政運営と言うべきだと考えます。そういう市政運営を十何年やってきているとするとですね、ぼちぼち色々不便が出てくるんじゃないでしょうか。

いい街にするために、場合によって借金も活用し、事業を行う。そうしてできた住みよい街にたくさんの人が集まり、財政が潤い、借金を返済していく。青臭いですが、こうしたいい循環を目指すことが基本スタンスではないでしょうか。。

 

ではノシ