わたしかしわしみん

柏市議会、柏市政の観察記録

柏市調達案件の適切性に疑念が生じていることについて

久しぶりの更新です。

 

前回のR4年第2回定例会については、本件に関する末永センセの一般質問を拝見して以降ブログ更新をする気が失せてしまい、、、。で、今回のR4年第3回定例会での様子を見て、まあ、やっぱり書くか、と思い更新する次第です。

 

R4年第2回(6月議会)でも、今開会中のR4年第3回定例会(9月議会)でも、無所属の末永センセが本件について取り上げています。なお、本件については、柏市内部での調査が進んでいるとのことですので、事実関係はよくわかっていません。以下では、一般質問を拝見した限りでのワタシの理解をざっくりまとめます。

―― ですので、正確にはみなさま、一般質問の配信をご覧くださいませ。一般質問でのやり取りが、やや複雑でわかりにくいところもあるかと思い、ここで少しポイントをまとめようと試みるものです。

 

えーと、市議会でセンセが取り上げている問題意識は多岐にわたるのですが、このうち大きく3つの問題点を取り上げます。

GIGAスクール関係の機器調達等について二重契約して税金無駄遣い疑惑

②本件の入札について、談合みたいなことが行われている疑惑

③他の事案を見るに、そもそも見積合わせもちゃんとなされていない疑惑

 

①について(二重契約)

GIGAスクールってやつが近年進んできてまして、例えば公立の小学校で、一人1台タブレットの配備がなされてたり、まあとにかく小中学校のITインフラを強化しようという感じで、全国津々浦々、この関係の機器調達やら配線整備やらが、自治体で進められてきているのです。

我らが柏市も例にもれずその対応に追われた(追われている)訳ですが、末永センセ曰く、この関係の機器の調達(リースでの調達)について、二重契約状態になっちゃっているよと。

センセが写真を示しているのですが、よくわからない配線コードがモリモリ入った段ボールがたくさん、どっかの施設に使われず保管されていますと。センセが調べてみると、この機器に対するリース料も現在進行形で支払いが生じているようなんですな。で、これはGIGAスクール関係の設備だと。もちろん、現在使われている同じような機器は現役現場でバリバリ稼働していると。もちろんこの現役機器にもリース料をお支払いしていますと。

段ボールでお休みしている機器について、数千万ベースの税金が無駄になっちゃってんだけど、どーなってんのよってことですな。

本件が適切な状態でないことについては前回の議会で柏市側も認めている感じです。どうしてこんなことなっちゃったのか、調査しますーってのが、前回議会。

 

②について(談合?)

で、今回議会で新たな展開。①の問題事案について、談合みたいなことが行わているんじゃないの?ってことで。

ざっくり書きます。

本件調達を行う際、依頼業者の選定は、入札により決定しています。A社がざっくり5億、B社が3億、C社が辞退しまして、結果としてB社が落札、選定されましたと。でですね、センセが市議会で資料を示して仰ることには、どうも、B社がA社に対して予定額を事前に伝達していたと。ほんで、A社はわざと高い価格を提示してB社に落札させたんではないかということです。

―― 入札は業者間の価格競争原理を働かせることで、できるだけ有利な価格で調達を実現するために行うものですから、センセが仰ることが事実だとするとそもそも入札をやった意味が1ミリもない、というか場合によっては何かの法令(刑法?独占禁止法地方自治法地方財政法?柏市の条例?)との関係でしかるべき処分を受ける人、社が出ても不思議でないように思いますが。ワタシは詳しくないからよーわかりませんが。

 

③について(適当な予定価額の見積あわせ)

調達を行う際、それをどこから調達するのかを決める方法には、入札と随意契約とがありまして。どういう場合には入札、どういう場合には随意契約も可能、みたいな細かい決めが各自治体にあり、当然柏市にもございまする。で、その基準は結構細かいのですが、ひとつの基準に予定価額(価格がどのくらいになりそうかという目安)がございます。当然、価額が大きいものほどできるだけ安く調達すべきですから、入札によるべきということになります。

そんで、この予定価額を出すにあたっては、複数社から見積りをとることで出すこととのルールが柏市にあるようなんです。

で、とある案件(①・②とは別)についての予定価額が2,500万円でしたと。そんで入札かけたら1,100万円ちょっとで収まりましたと。入札やってよかったねって話ではあるんですけど、見積もりの半値以下って、、見積もり雑すぎませんかってことにもなる訳です。

こっからがオモロイのですが、センセの調べによりますと、どうも見積もりを出した会社と、落札をした会社が同じ会社らしいのですよ。

???って感じですよね。詳細はようわからないんですが、どうも本件については、見積もり結果を踏まえた随意契約の予定だったものが、急に入札にかかることになったようでして(センセの発言を踏まえた筆者理解)。そんでいざ入札になったら、見積もりの時は2,500万円って言ってたやつが、1,100万円でやらして下さいって様変わりしましたってーことです。

随意契約だったら、この会社に2,500万円で発注してたことになってたわけですな。

で、センセの質問で、予定価額の見積もり合わせについて、3社からとったと事前説明があったけど、この会社と、あと2社を答えろと迫ったところ、1社は答えがあったのですが、もう1社はよくわかっていないとの答弁でした。

 

さて、こっからは感想です。

まず、これらの件について、めちゃめちゃ悪いことしている人がいるかどうかは正直よくわかりませんがね、センセのご指摘が事実だとすると、柏市として緊張感が欠如していることは指摘せざる免れないでしょうな。税金を使った買い物であることに対する緊張感がマヒしているということです。

かねてより、私は、柏市行政を見る視点は、無駄遣いをしているのかではなく、きちんと仕事をしているのかであると申し上げておりました。本件の結果によると、認識を改める必要がありそうです。

なにも、柏市だけでありません。市議会だって同じです。末永センセのように自分の足で情報収集をして、きちっと市政のお金の使い方をチェックしている方もいれば、ろくすっぽ質問しないセンセもいて、どちらのセンセに対しても同じだけのお給料が税金で支払われいているわけです。

本件については、調査結果を踏まえ、柏市では必要に応じた再発防止策がなされ、もし不正があったならば関与者はしかるべき処分を受けるべきです。

市民としては、ここまで細かな点について市政をチェックすることも、指摘することも現実的でないので、代表者として議員を選挙で選んでいると。であれば、次の選挙できちんと仕事をして下さる方に票を投じることが必要だと、改めて強く思った次第です。

 

ではノシ