わたしかしわしみん

柏市議会、柏市政の観察記録

市民サイド・ネット松本センセ(太田市長政治姿勢、布施地区データセンター、12/10日)

12/10日の市民サイド・ネットの松本センセのご質問です。

 

取り上げるのは、①太田市長の政治姿勢および情報公開方針についてのご質問と、②布施南地区データセンターについて。

(センセ、他にも切れ味鋭いご質問されている印象を持ちましたが、ワタシとして色々感ずる点が多かったこの2点についてとりあえず。もしかしたら後で追加で書くかもしれません)

 

太田市長の政治姿勢および情報公開方針について
このテーマに関するセンセの第1問、太田市長はこれまでの柏市政を変えていかなくてはならないと選挙で訴えていましたねと。早速、学校給食の自校方式維持、市立病院の現地建て替えを表明されたことで、市政の転換が期待されていますと。そもそも、これまでの柏市政にどのような問題意識をお持ちかお示しくださいとご質問。

 

また、市民との対話、情報公開について改革を表明されていましたが、どのように取り組むのですかとご質問。センセ曰く、前市長のときもっとも後退したと思っているのが、市民との対話、情報公開ですと。前市長が就任当初行うとしたタウンミーティングは4回のみで、その後11年間実施されなかったと。学校給食のセンター方式化の決定プロセスほとんど市民に情報公開されず方針決定されたとな。市民の反発が大きいことについて、市役所内部だけで決めてしまうやり方が職員にも顕著になってしまったと。市役所側に都合のよいときだけの市民参加でなく、反対意見が多いと考えられる課題こそ市民との直接対話が必要だとご指摘。

 

これに対する太田市長のご答弁。

まず、これまでの柏市政について、債務残高の縮小実現することで、健全財政の維持、確保の一定の実績を残されたとご発言。一方で、事業に対する費用対効果を意識しすぎたきらいがあると。これからは、費用対効果だけでなく、自身が実際に現場を確認して感じた問題意識も踏まえ、小さくしてしまった公的役割を充実させるべく見直ししていくとご答弁。

 

(市長のご答弁について、行間に込められた思い、一単語に込められた思いをひしひしと感じるのは、ワタシがちょっと深読みしすぎだからでしょうか。)

(まずですね、前市長の一定の実績として、「健全財政の維持、確保」としている点ですね。ここはですね、債務残高を縮小しているのだから「財政の改善」、とか「財政の健全化」とか言いたくなる(あるいはそう受け取る)人が多いんではないでしょうか。そうではなくて、「健全維持の維持、確保」です。言い方を変えれば、債務残高の縮小を進める前から財政は健全だったけれど、それを維持したね、ということです。だから「一定の」実績なんだと思います。)

(地方行財政の全体の制度設計を踏まえると、債務残高が多い(少ない)ということだけで、財政が不健全(健全)と考えることは、あまりに短絡的と言わざるを得ません。これについての考えは別の機会にしたいと思いますが、太田市長はこの辺をどうお考えなのか大変興味深いですね。というのも、市議会での財政部長の答弁をみている限り、この答弁案を書いているのが柏市の財政部とは到底思えないですし、市長自身の考えにかかるご質問なので、市長ご自身のお言葉ではないかと思うのです。不遜ながら、ワタシであればこの答弁に込められた思いについて更問したいですw)

 

(で、費用対効果を重視するあまり、必要な事業がなされてこなかったと、そう市長はおっしゃっているように聞こえます。この費用対効果ってなんでしょうね。費用はわかりやすいです。事業実施にともなうコスト、お金ですね。効果ってなんでしょう。通常の一般企業であれば、これは自社の利益、収益です。で、これを市政にそのまま適用してしまうと、儲からなければやらないよと。そういうことになっちゃうと。)

 

(確かに、市政においてもそういうコスト意識は重要です。せっかくの税金を無駄遣いされてはかないません。ですが、儲かるか否かだけが市の事業の実施基準であれば、柏市が税金を使ってまでやらなければならない事業はなくなります。なぜなら儲かる事業は民間企業がやるからです。儲からないかもしれないけれども、やらなければならない、やる必要がある事業を柏市として取り組むことに意味がある訳です。それが「公的役割を充実させる」というお言葉に表れていると思うのです。)

 

(これを象徴する出来事が、学校給食の自校方式の維持、市立病院の現地建て替えの方針表明ですね。このやり取りに関連して、松本センセ、市長に対して病院の現地建て替えに病床使用率を要件にしないこととした背景についてご質問されていますが、太田市長、「市民の命と健康を最優先」したことによるものだと明解答弁されています。例えば、市民の命と健康というのは、市が事業を実施すべきと判断する基準の1つであって欲しいわけです。これが公的機関が果たすべき役割だと思いますし、だからこそ、市民が納得して税金を納めることができるってもんです)

(念のため申し添えますが、健全な財政は大事です。その点は、太田市長、初日とかのMMTに関するご答弁で明言されています。ただ、必要なことはやるべきだし、どれだけ市としてコストを割けるのか、きちんと定量的に考えて判断すべきだと思いますね。)

 

市長のご答弁その2、情報公開についてですが、曰く、市の情報については、市民が求める情報を適切な時期に伝わりやすい形で提供することが何よりも重要であると。この点については市民にも不満があるでしょうと。今後は、市民にとってわかりやすい広報、プッシュ型の伝わる広報を推進するとともに、情報提供体制の構築も含め、抜本的な改革を進めていく方針をご表明。具体的アイデアとして、情報発信組織の一元化、市の取り組みや地域の魅力を発信する地域ブランディングの実施、SNSの積極的な活用などをご提示。

 

(情報発信組織の一元化については、120%支持いたしまする。柏市twitter見てごらんなさい。部署ごとにアカウントがあって、訳わかりませんよ。というかそういう情報発信体制で組織としてのガバナンスは一体どうなってるのでしょうかと、柏市役所のお偉いさんにお伺いしたい)

 

これら政策の実現スケジュール、今関係部署からヒアリングをしているところで、実現目途を意識して検討していくとご発言。

(各部署が、こてんぱんに詰められてるのでしょうか)

 

 

 

②布施南地区データセンターについて

 

(前にも取り上げたテーマですが、色々学ぶところが多いです)

 

センセ曰く、柏市の過去の答弁では、布施南地区開発にかかる建築物の高さ制限31mを定めるにあたり、千葉の事例を参考にしたと。31mは一般的だとしているが果たして本当にそうでしょうかと問題提起。参考にしたとされる千葉の高田インター周辺の地区計画をよくみてごらんなさいと。(地区の大部分の高さ制限は31mだけれども、)該当地区の東側、住宅地になっているエリアの高さ制限は20mになっていますよと。しかも、この住宅地は10m程の高台になっていますと(布施は逆にはデータセンターが建つほうが高台になっていると)。そのうえ、調整池や公園を住宅地側に配置することで、建造物との距離を確保していると。こういう工夫をすることで31Mの建造物が建ったとしても、日照の問題が生じないと。それに引き換え、布施南地区では周辺住環境の悪化が懸念されています、開発を進めるにあたって事前の道路整備もされてませんよと。地区計画を定めるにあたり、住環境への配慮が不十分ではなかったか。どのような検討がなされたのでしょうかとご質問。

 

 

これに対する都市部長、都市計画で定める地区計画というものは、区域内での建築や開発に一定の制限をかけ、特定の土地理由の誘導を図るものですとご説明。そのうえで、今回布施南地区で定めた内容は、「当該地が市街化調整区域であることを踏まえ、建物用途に制限をかけ、データセンター以外の土地活用を図れないようにすることで、工場として再活用できないようにし、そのほか緑化率の最低限度を定め、敷地の20%以上の緑地を確保することといたしました。(発言ママ)」

 

(発言ママの部分で?マークで頭がいっぱいになりました。)

(まず、「市街化調整区域」って何ぞやということで、安直ですがWikipedia先生に聞いてみたところ、「この区域では、開発行為は原則として行われず、都市施設の整備も原則として行われない。つまり、新たに建築物を建てたり、増築することを極力抑える地域となる。ただし、一定の農林水産業施設や、公益上必要な施設、公的機関による土地区画整理事業などによる開発行為等は可能である。」ということでした。)

 

(そうしたもとで、もう一度発言箇所を読んでみるんですが、まだわかりません。開発を原則的に抑制すべき地域であるとされていることを踏まえると、何故「建物用途に制限をかけ、データセンター以外の土地活用を図れないようにすること」になるのでしょうか。)

 

(確かに工場再稼働はよろしくないですよね、それはわかります。だったら、データセンターに限定すればオッケーでしょって考えが論理的に理解できないんですよね。つかなんでデータセンターありき?wwってなります。公表されている地区計画をみても、「データセンターとしての土地利用を図るものとする」と明確に書いてありますね)

<URL:https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/4390/fuseminami_1.pdf

 

(これでは、柏市における地区計画の検討が、この地区をどうしたいか、どうあるべきかという考えに基づくものでなく、データセンターを建てたい業者の思惑先行で進められているのではないかとの疑念を持たざるを得ない訳ですが。地区計画ってそういうものなんでしょうか。)

 

都市部長の答弁続きですが、他市事例を参考にして建物高さ制限を31mとしたうえで、道路から建物壁面までの距離を5m以上とする制限をかけることで、周辺環境へ一定配慮したとな。また、道路については、既存の工場が再稼働した場合に比べると、データセンターが建った場合の交通量は減少することを確認していると。工事中は1mの歩道を確保して安全に通行できるようにするとご答弁。

 

(交通量の判断について、「工場が再稼働した場合」と「データセンターが建つ場合」の比較により行うことの意味がサッパリ分かりませんな)

 

 

センセの更問、参考にした千葉の事例では、住宅区域では20mの高さ制限になっているが、これはなぜ盛り込まれなかったのか。

 

都市部長、市としては、道路境界から建物壁面の距離5m規制を定めたうえで、事業社になるべく土地の中央に建物を建てるよう要請して、結果的に道路境界から20Mから離れたところに建物が建ちますと。空間としては千葉市と同じような空間になっている認識ですと。

 

これに対してはセンセ、ややご立腹のご様子で、空間は千葉市と全然違いますよと。そもそも、千葉市の事例では、建物が建つ土地が住宅地より10m低くなっていると。さらにその間に調整池などがあると。実際に現地確認してるんですかとご質問。

 

都市部長、「千葉市の現地については確認しておりません」(まじですかwwwその後、同じような空間になっていると述べたことの趣旨を取り繕っていますが、意味不明なので省略)

 

センセ、住環境をきちんと確認しないから住民とトラブルになってしまうんだと。高さ制限については、検討しなかったのかと再度ご質問。

 

都市部長、高さ制限は検討していると。同じ答弁になりますが、第一種低層住居専用地域に隣接した市街化調整区域での市内外での開発事例を参考に、高さ制限を31mとしたとご答弁。

 

これに対してセンセ、最大31mな訳であって、別に31mが一般的でないでしょうとご指摘。実際制限かけている事例もあるではないかと。31mありきでやっていることに問題があると思うが、どういう調整したのかと更問。

 

(さっきの地区計画の作り方との関連ですが、事前にデータセンター建てることを握っていたとしたら、高さ制限は目一杯ゆるくして下さい、と業者から言われていてもおかしくないですよね。先生のご質問の裏にはそういう問題意識が伺われまする)

 

これに対しては都市部長、市内の事例を参考に決めたということですと同じご答弁。

 

センセ、あきれ顔で、誰に配慮しているのかということからして間違っていると。住民に愛される開発の視点が欠けていると。

(そのあと道路に関するやり取りも少ししていますが、都市部長の答弁がよくわかりませんので省略。)

 

最後にセンセ、もう開発が始まっていますが、開発の段階から検討をきちっとしないといい街づくりはできないことを痛感していますと残念そうにおっしゃってました。

 

長くなってしまいました。。。

ではノシ