わたしかしわしみん

柏市議会、柏市政の観察記録

令和4年度柏市当初予算案に対する雑感

2/25日から令和4年度第1回定例会が開催されます。

今回の定例会の目玉はなんといっても、令和4年度の予算になります。一般質問の模様は記事に起こしていきたいと思うのですが、議員のセンセ方の視点を客観的にみるためにも、まずはワタシ自身の令和4年度の柏市予算に対する所感を備忘しておきます。

 

令和4年度予算案にかかる記者会見資料をベースにつらつら書いていきます。

→ https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/26449/kaikenshiryo.pdf

 

―― 予算関連の資料ですが、しれっと市のHPに掲載されているのですが、市のHPのトップの新着情報とかに記載されるようにしてくれませんかねえ。重要な情報と思うのですが。

 

 

まず資料の通し番号の2ページ、「令和4年度予算は、過去最大の予算規模を更新」となっていて、特に「過去最大」つーのが強調されていますな。まあ、これ自体は事実なのですが、大して驚きはないです。なんたって、柏市は人口が増えていますから。

 

その過去最大予算の歳入を見ると(3ページ)、みなさんが納めている市税の増加と、国・県支出金の増加が歳入の増加要因になっています。

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市税の増加は、この資料には内訳が載っていませんが、大きい要因は、個人市民税(ざっくり住民税)と、固定資産税の増加なんです。柏市は人口が増えていますので、その結果、市民から得られる税収入が増えてますと、これは柏市独自の要因です。一方で、国・県支出金の増加は、例えば、コロナ対策にかかる費用の国とか県からの支出金の増加です。

 

地方自治体が提供するサービスというのは、実に多様でして、ごみの収集、教育、医療福祉など森羅万象のサービスを提供しているわけですが、このサービス提供のための財源をすべて自治体単独で確保している訳ではなく、相当部分について国や県からの支出で賄っています。

 

例えば、資料8ページで新型コロナウィルス対策の事業費として47億円(前年度比82%増)というのがものすごく強調されていますが、少なくとも34億円は国・県からの支出金によるものです。

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新型コロナウイルス対策は、太田市長の1丁目1番地の公約だったと記憶しております。この資料をみると市として頑張って対策してるように印象を持つわけですが、いじわるを言ってしまうと、予算のつけ方をみると、国・県の方針に沿ってやってるだけのように見え、柏市独自としてのプラスアルファの政策は、少なくともこの資料からはわかりませんでした。

―― 誤解のなきよう申し上げますが、国や県の施策を市として着実に行うことの重要性は認識しておりますし、感謝しております。柏市独自の取り組み(例えば、最近ではモデルナ接種にインセンティブをつけたことなど)もきっとあるのだとは思います。私が申し上げたいのは、他の自治体よりも、あるいは、国や県の方針に加えて、柏市が独自に予算をつけ、取り組んでいることが見えないということです。

 

なお、引き続き、柏市としては市債の活用は抑制的のようでして、資料7ページに「市債に関するプライマリーバランスは維持」とのアピールがあります。私自身は、このスタンスには懐疑的でして、それは過去記事に記載したとおりです。

柏市行財政に関する私見(行財政ってなにさ、将来負担比率が「ー」ってなんなのさ) - わたしかしわしみん (hatenablog.com)

 

そういう意味では、予算規模が過去最大と言っても、柏市としての主体的な取り組みがたくさん出てきた結果として予算が膨らんだ訳ではなく、人口が増えた分歳入が増えただけということのように思います。市債を抑制し、歳入の中でやり繰りする基本スタンスが変わっていないので、歳出の内容をみると、重要な事業はたくさん含まれていますが、柏市が劇的に変わる印象は残念ながら持てませんでした。。。

こども関連の施策は色々と拡充されているようですが、それすら、予算規模が必要十分なのか、という思いがよぎります。

柏市は、もうちょっと未来に投資してもいいと思うのですが、、、。この辺、議員のセンセ方はどう受け止められているのか、拝聴のうえ、勉強いたしたいと存じます。

 

いくつか、歳出、事業の内容について触れてまいります。

 

1 こども関連
資料5ページ、6ページに記載がありますが、こども関連の予算は拡充が図られているようです。保育士の処遇改善とか、保育所運営負担金の増加とか、こういうのは小さな子どもをもつワタシとしてはとても応援したい施策です(ただ、その予算規模が十分なものなのかはよくわかりません)。

あと、資料14ページ、生徒指導の推進てことで、事業費約1.2億円。柏市では不登校児童が増えているようで、全中学校に、子どもの生活面をサポートする専門教員を配置する方針であると。これはニュースにもなっていましたね。資料15ページは学校給食の自校方式の維持に向けた調査、検証のための事業費4,500万円、老朽化した学校給食センターの建て替え3.5億円などを取り上げています。

―― 調査、検証のための事業費4,500万円て、すごいすね。何やるんでしょうか。

 

子育て支援の拡充、子育て環境の改善は、太田市長の公約のひとつでしたし、市長の強い思いを反映したものになっているのかもしれません。ほかにも、産後ケアや就学支援の拡充など予定しているようです。

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2 公設市場「併設 道の駅」
資料19ページ、柏市公設市場に道の駅を併設する事業の調査検討で2億円ですね。んー、やっぱ調査検討に2億円て、一体何をするんでしょうかね。それに、あそこに道の駅を建てることを検討するのは、16号の渋滞がもうちょっと緩和されてからのほうがいいのではないでしょうか。。。それよか、2億円使って、「道の駅 しょうなん」へのアクセス向上(バスの増便とか、手賀沼ふれあいラインへの街灯設置、自転車レンタルの拡充とか)とかはダメでしょうか、、、。

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3 コミュニティバスの運行
資料20ページ、駅=市役所=ウェルネス柏間のコミュニティバスを新設すると。これは前回の定例会で要望されているセンセがいらっしゃったと記憶しています。これら施設へのアクセスがしやすくなりますかね。

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まだまだいろんな事業があって、ワタシが気になっていることはたくさんあるのですが、到底書ききれません。定例会でのセンセ方の質問で理解を深めることもあろうかとおもいますので、ここまでにします。

 

ではノシ