わたしかしわしみん

柏市議会、柏市政の観察記録

令和4年第1回定例会提出予定議案について

柏市議会のホームページで令和4年第1回の定例会での提出予定議案がアップされていましたので、ご紹介します。

令和4年第1回定例会提出予定議案一覧 | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

詳細な説明資料は今後アップされると思いますので、昨年度同時期の提出議案と比較しながら感じた感想などをつらつらと。

 

まず議案の本数は、今回が39本、昨年同時期が43本で、まあ昨年並みって感じですかね。この時期は、全国津々浦々、次年度予算に関する審議が目玉になりますので、今回も39本のうち12本が令和4年度予算関連の議案です。

 

予算関連の議案と、定例的な議案以外で、興味をひかれた案件は以下です。

 

議案3:柏市職員配偶者同行休業条例の制定について

これはおそらく、読んで字のごとく、柏市の職員さんの配偶者が転勤になった際に、配偶者に同行するため一定の期間休業することを可能にするための条例ってことだと思うのですが。

一般論として、多様な働き方を確保することや、雇用の柔軟性を確保することは社会的に推奨されていますので、とってもいいことだ、という案件だと思うのですが、少し考えなければいけないことは、役所(公務員)と、社会一般を同じ扱いで議論してよいのかってことです。

お役人さんは、我々市民に対する行政サービス提供に汗水流してくれているわけなので、我々の市民生活はお役人さんによって支えられている訳です。ということは、お役人さんの雇用が流動的に、柔軟になるということは、それだけ、我々市民生活の土台が、流動的に、柔軟になるということを意味します。

もちろん、この条例案のなかで、市役所業務の質・量が損なわれることのないよう、休業利用のための条件が定められると思うのですが。こうした条件の定め方などを通じて、柏市が、市役所職員ひとりひとりの働きやすさと、市民生活全体のバランスをどのように考えているのか、うかがい知ることができるのではないかな、なんてことを思います。

 

議案12:柏市新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金条例の制定について

これは気になりますね。2020年のコロナ流行以降、日本政府、日本銀行は相当な金融サポートをしてきました。それと足並みをそろえるかたちで、追加のサポートをしている自治体も相当数あると思います。利子補給は、こうした様々なサポートのうちの1つで、例えば、コロナの影響で売り上げが落ちた事業者が借金をした場合、その借金にかかる利子を柏市が事業者に支給することで支援するものです。

これ、利子補給基金条例の制定ってことは、利子補給を行うための基金基金というのはごく簡単にいえばサイフってことですが)を創設するってことだと思うのですが、柏市は、現状、利子補給を制度として実施しておらず、これから行っていくってことですかね?

いえ、なんでそんなことが気になるかと言うとですね、現状、コロナの影響での倒産ってものすごく低水準に抑えられていて、それは日本政府、日本銀行などの金融サポートがあってのことだと言われています。で、これからコロナの影響は徐々に薄れていくことが想定されているなかで、こうした金融サポートも縮小する見込みにあります。そうすると、今後倒産する企業が相当増えるのではないか、ということが懸念されている訳です。そういうタイミングで、利子補給を実施する場合、その政策効果を十分に果たすことができるのか、ということを心配している訳です。

利子補給は、利子の支払いサポートによって、借金の返済負担が減り、営業を継続することを可能にし、借金の返済ができ、事業者の財務健全性の向上と柏市経済の維持、向上を同時に図ることが狙いとなります。

ただ、現状相当のサポート(臨時休業給付金、無担保での借り入れ、元金据え置き期間の延長、利子補給)を受けている事業者のなかには、事業再生の見込みがかなり薄い事業者も相当の割合が含まれているとも考えられるので、利子補給を受けられる要件を工夫しないと、単なるおカネ配りになってしまう可能性があると思います。

したがって、新規に利子補給を開始する場合には、その目的と、目的達成のための制度設計になっているのか、よくよく確認する必要があると思いました。

 

議案13:柏市開発行為等許可基準条例の一部を改正する条例の制定について

このブログでは、ワタシの関心から、まちづくり、開発計画について書くことが多くなっておりますので、この議案についても当然気になっております。この条例についてもあまり詳しいことをわかっていないので、時間の許す限り、市議会の議論を通じてお勉強させていただきたく存じます。

 

ではノシ