わたしかしわしみん

柏市議会、柏市政の観察記録

柏市の都市計画について(そもそも「まちづくり」ってなあに、柏市の都市計画)

 

 

1.柏市のまちづくりーそもそも「まちづくり」ってなあにー

 

まちづくりって一言で言っても、制度としてきちんとした位置づけがわかっておりません。まずは、とっかかりとして、柏市HP(『柏市のまちづくり(都市計画のあらまし) | 柏市役所 (kashiwa.lg.jp)

ページにはこのように記載があります。

(以下引用)都市は、多くの人が暮らし、働き、学び、憩うところです。そのため都市は、そこに生活し、活動をする人々の意向を反映して、安全で快適で機能的であることが求められています。都市計画は、このような都市づくりの計画として、人々の健康で文化的な生活と機能的な活動を確保するために、土地の合理的な利用や都市の根幹となる施設、秩序ある市街地づくりを総合的に計画し効果的に実現するための制度です。(引用終わり)

ふむふむ。でですね、柏市の親分である千葉県のHP(都市計画(1.都市計画とは)/千葉県 (chiba.lg.jp))にはこんな記載がございます。

(以下引用)「都市計画」とは、一言でいえば「いいまちづくり」のための計画です。

(中略)

つまり、都市計画は、人口・産業の集積の場である都市の環境を保全し、その機能を増進するために長期的な見通しにたってその都市の将来像、市街地の規模、土地利用の方針等を決め、必要な街路、公園等の都市施設の位置配置・規模を決めて、全体として調和のとれた市街地を作り上げるための手法です。(引用終わり)

まあ、ものすごい乱暴に書いてしまえば、みんなにとって住みよいまちづくりの計画のことを「都市計画」といい、その都市計画はまちの将来像に基づくものだということですね。

さらに柏市のページにこう書いてあります。

(以下引用)都市計画区域とは、健康で文化的な都市生活と機能的な都市活動を確保するという都市計画の基本理念を達成するために、都市計画法及びその他の法令の規制を受ける土地の範囲であり、自然環境や社会環境などから、一体の都市として総合的に開発したり保全したりする必要のある区域が指定されます。

本市では、市全域(11,490ヘクタール)が都市計画区域として指定されています。

千葉県では、都市計画区域ごとに、「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」を策定しています。(引用終わり)

要するに、いいまちづくりを実現するために、法令の規制を受ける区域が決まっていて、柏市は全土が法令の規制を受ける都市計画区域になっていると。そして、都市計画区域ごとの方針・計画を千葉県が定めていると。柏市は千葉県の方針に沿って、もうちょっと細かい計画を作っているということですね。ふむふむ。これまでの説明を図にしたものが、千葉県HP(都市計画(2.上位計画)/千葉県 (chiba.lg.jp) )にありますので引用させていただきます。

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で、「都市計画」とは別に、「地区計画」という紛らわしい別のキーワードがありまして、柏市HPにはこう解説があります。

(以下引用)

一般にまちづくりは,用途地域等の都市計画をもとに進められ,都市計画法建築基準法等によって規制されています。

これらは,最低限守るべき内容であり,これだけ守っていても暮らしやすい環境が形成されるとは限りません。

地区計画制度は,一定の地区を対象に,その居住者の利用する道路・公園・広場といった施設(地区施設)の配置及び規模に関する事項や,建築物の形態・用途・敷地等に関する事項を総合的な計画として定め,開発行為や建築行為をこれに基づいて規制・誘導することにより,地区特性にふさわしい良好な市街地の整備を図ろうとするものです。

この地区計画の特徴としては,以下のようなものがあげられます。

・地区にお住まいの皆さんの意向を十分に反映させながら,道路・公園・広場の施設や建築物のつくり方を予め計画し,その実現を図る制度です。

・地区計画の内容は,市が都市計画として決定します。(引用終わり)

 

なるほどなるほど、柏市全域は都市計画区域として、都市計画に基づく街づくりがなされるわけですが、都市計画自体はあくまで最低限守るべき内容であって、これだけ守ってても、いい街になるかよくわかりませんと。柏市も広いわけですから、地域特性がありますんで、その地域特性を踏まえ、住民の意向を反映し、柏市が決定するきめ細かい計画ってことで、地区計画を定めているというわけですね。す。

 

地区計画とは何かについての詳細は、柏市公表のこの資料をご覧あれ(PDF:357KBです)→r3-chikukeikaku-aramasi.pdf (kashiwa.lg.jp)

 

そうすると、まず柏市の都市計画ってどんな計画になってんでしょうかってことと、それに基づいて定められている地区計画がどんなもんじゃいということが、いち柏市民として気になっちゃいます。とりわけ、昨今、議論の多い、柏駅周辺再開発、布施地区データセンター、柏たなか、あたりの開発が、計画上どう定められているのか興味津々ですね。

そこまで1本で書くと長くなりすぎますので、今回は、柏市の都市計画をざっと眺めるところまで。

 

2.柏市の都市計画

ではでは、柏市の都市計画、『柏市 都市計画マスタープラン』を眺めてまいりましょう。と思ったのですが、この計画、眺めるだけでも一苦労です。なんせ全部で100ページを超えるものになっています。PDF:重たいのでご注意→

https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/4701/ikkatu.pdf

いろいろ大事なことが書いてありそうですが、①計画が目指す柏市の将来像、②計画の体系、③計画期間、④気になったこと、の4点に触れるにとどめます。

 

①計画が目指す柏市の将来像

マスタープランの22ページです。

柏市の将来都市像のキャッチコピーは「未来へつづく先進住環境都市・柏」ということで、このために3つの都市づくりの目標を掲げています。

(以下引用)

目標1:利便性や住環境が確保された持続可能なまち

→ 鉄道駅等の拠点への都市機能の集積など、拠点の役割に応じた立地の適正化や、拠点へ移動しやすい公共交通ネットワークの構築に併せて、公共交通の利便性が高い地域における居住の持続や、既存の郊外住宅地におけるオープンスペースの有効活用等を通じた、良好な住環境の形成を促進することにより、持続可能なまちを目指します。

目標2:多くの人が行き交う活力あふれるまち

→市内各地にある地域資源が持つ魅力をつなぎ、働く人や買い物・観光で訪れる人などの来街者(交流人口)の増加を図るとともに、大都市近郊という立地の優位性を活かし、企業の誘致や農業の活性化などを通じた産業の振興を図ることにより、活力あふれるまちを目指します。

目標3誰もが安心して快適に過ごせるまち

→防災力の向上を図ることによる安全の確保、柏らしい・地域らしい良好な景観づくりや環境負荷の低減に取り組むことにより、誰もが安心して快適に過ごすことができるまちを目指します。

(引用終わり)

なんとも欲張りな目標ですが、目標を高く掲げることはいいことですよね!

 

②計画の体系

でですね、掲げた目標を実現するための主な取り組みと、達成のための方針を、「土地利用」、「オープンスペース」、「市街地整備」、「交通体系」の4つの分野に分けて定めているということらしいです。その体系図が以下ですが、、ン-、わかりやすいようで、わかりにくい!まあ、地区計画を見るときには、この図をを眺めて、どこに当てはまるのかなーと考えていくことにします笑

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③計画期間

4ページをみると、この計画は2018年から2037年の20年計画になってます。

マスタープランの表紙を見て、策定年月が「平成30年4月」とちょっと古くて、最初はなんじゃこれ、と思ったのですが、よくよく考えるとこれは別に問題ないと思い直しました。というのも、まちづくりの基本方針が数年でコロコロ変わるものでは困りますもんね。工事をするだけでも数年がかりなので、細かな見直しはあっても、基本的には10年、20年単位で耐えられる計画、考え方になっていることが重要なんだろうと。問題は、ここでかかげられた理念がにそった開発が行われているか、ということですね。

 

④気になったこと

この計画、すごーく気になることがあって、9ページの人口見通しです。

これを見ると、柏市の総人口の見通しは、2025年まで増加し、このときの人口41万9060人をピークにして、その後減少に転じる、そういう想定なんですが。

 

あれ、今の柏市の人口何人だっけ?

43万人、、、、

 

すでに想定よりもずっと早く、想定よりずっと多い人が柏市に住んでいる状況です。当然、人あっての街ですから、人口の想定はまちづくりの根幹です。計画の見直し状況について、市議会で議論になったりしないんですかね。。。

で、計画の想定を上回る人口になっちゃっている状況ですが、柏市はあちこちのマンション計画を指くわえて眺めているように見えます。いえ、いいんですよ、ちゃんとみんなが住みよい街になるのであればそれで。そのための計画がきちんとあるんですよね?

 

では今日はここまでノシ